TASCAM DR-05

タスカム製リニアPCMレコーダー DR05 のレビューです。

 

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DR-05(写真下)とXperiaXZ Premium(写真上)。大きさの参考に。

 

今後、このDR-05を用いてスピーカーのレビューをしようと思っています。

その前に本機がどのようなものか整理しておきたいと思います。

 

タスカムというブランドは一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、業務用録音機器等を扱っています。日本の音響機器メーカー ティアック株式会社のブランドの一つです。

現在、タスカムの製品ラインナップには、DR-05のアップデート版であるDR-05VER2-JJ が並んでいます。

性能に変更はありません。

DR-05とDR-05VER2-JJの違い

・設定メニューや本体ボタンの表示の言語

  DR-05VER2-JJでは日本語化されている。(英語の設定メニュー不可)

  DR-05は英語。(ファームウェアのアップデートで設定メニューは日本語化可能)

 

主な特徴

・簡単操作、専門知識不要

・小型軽量のハンディタイプなので様々なシチュエーションで使用可能

・長時間録音が可能

  電源は単3電池2本なので交換可能

  記録媒体はmicroSDなので容量アップや交換が可能

・高音質。CDを超えるハイレゾ仕様で録音可能

 

初心者でも操作が簡単

マイクには無指向性のものを採用しているので、置き場所や向きの影響を受けにくく、録音セッティングの知識がなくても臨場感あふれる音で録音することができます。

また、マイクは高耐音圧タイプでもあるため、ロックバンドのライブ会場のような大音量でも歪みのない音で録音できます。

録音レベルの自動設定も可能です。(機能OFFも含めて4モードから選択可能)

・PEAK REDUCTIONモード

入力レベルが大きすぎた時に、録音レベルを適切なレベルまで自動で下げ、その後自動的では録音レベルを上げない 。

事前に演奏の大きさが把握できない場合に使用するのに向いている。

・AUTO LEVELモード

入力レベルにあわせて録音レベルを自動で上下させる。

音楽録音には不向き

会議録音などには向いている。

 ・LIMITERモード

入力レベルが大きすぎた場合に歪みを抑制する。

録音前に演奏の大きさに合わせて録音レベル調整をしつつ、万一の過大入力に備えるという使い方に向いている。

 

小型軽量のポータブルタイプ

外形寸法:61(W)×141(H)×26(D)mm
質量:164g(電池を含む) / 116g(電池を含まず)

 

いろいろなシチュエーションで活躍

 

音楽録音(ライブ録音、カラオケ録音など)
身の回りの音(鳥のさえずり、波音、電車の走行音など)
会議録音、ボイスメモ
その他いろいろ

 

単3電池2本で動作

約10時間(WAV、96kHz、24bit、内蔵マイク使用時、JEITA)
約15.5時間(WAV、44.1kHz、16bit、内蔵マイク使用時、JEITA)
約13時間(MP3、44.1kHz、128kbps、内蔵マイク使用時、JEITA)

バッテリー内蔵ではないので、電池交換によって長時間録音が可能です。

USB Mini-Bから電力受給しての動作も可能です。

 

記録メディア
microSDカード(64MB~2GB)、microSDHCカード(4GB~32GB)

カードを差し替えれば長時間録音も可能です。

 

録音フォーマット

WAV
サンプリング周波数:44.1kHz/48kHz/96kHz
量子化ビット数:16bit/24bit

MP3
サンプリング周波数:44.1kHz、48kHz
録音ビットレート:32k/64k/96k/128k/192k/256k/320k bps

音質に大きくかかわる部分です。DR-05ではWAVでハイレゾ相当の録音も可能ですね。

WAVは圧縮していない音声です。MP3は圧縮した音声です。一般に、サンプリング周波数は高いほど高周波数の音が録音でき高音質、量子化ビット数は多いほど正確な音色・正確な音の強弱が再現でき高音質です。録音ビットレートは高いほど録音の圧縮率が低く高音質となります。ちなみに、CDに収録されている音はWAV/44.1kHz/16bitに相当します。

音を圧縮するということを簡単に言うと、人間の聴覚で認識できない音・認識しづらい音を存在しないものとして扱う・録音しないということです。ビットレートが高いほど元の音に近い音となります。

 

三脚が取り付け可能

 

使った感想

うたい文句通り簡単操作での録音が可能です。

音質は、一般的なボイスレコーダーと比べると高音質です。

パーソナルな録音手段としてリニアPCMレコーダーは最も現実的だと思います。

ボイスレコーダーでは、圧縮フォーマットでの録音絵しかできないものもあり、少しでも高音質に録音したいという時には不満が生じます。

しかし、本格的な録音機器を一通りそろえるというのは金銭的にも負担が大きいですし、そんなもの置いておけない、持ち歩けないということもあるでしょう。

DR-05はリニアPCMレコーダーの中でも安価な部類ですが、音質面でのメリットは感じられました。

リニアPCMレコーダーはほかにも多くの機種があり、それぞれにメリット、デメリットがありますのでなかなかこれがベストというものがないのですが、価格重視では本機はベストといえるでしょう。小型軽量の面では他機に譲ります。